【おつまみ工場探訪vol.1】横浜で90年続く老舗あられメーカーに潜入取材!(美濃屋あられ製造本舗さんの「スモークピー柿」前編)

工場探訪 洋酒パッケージ

突然始まった、おつまみの工場探訪(工場見学)シリーズ。記念すべき第一回は、「洋酒パッケージ」に入っている「スモークピー柿」を作られている美濃屋あられ製造本舗さんです。

美濃屋あられ製造本舗さんとは?

1929年の創業以来、もち米100%のあられ・柿の種を造り続ける老舗あられメーカー。醤油、ざらめ、海苔といった「定番の味」以外も積極的に商品開発をし、少量多品種にラインナップすることで、たくさんの方に楽しんでもらえるあられ・柿の種を製造。食べて美味しいだけではなく、「食べて会話が弾む商品作り」をコンセプトに、食べる人に楽しんでもらえる商品作りを続けている。
URL:https://www.minoya-arare.com/

「スモークピー柿」とは?

創業以来、90年以上横浜であられを製造する美濃屋あられ製造本舗の4代目社長が、「横浜をもっと好きになってもらいたい」と開発した商品。スモークピー柿は、横浜がバー発祥の地であることからヒントを得ている。横浜の燻匠である横浜燻製工房に特別に燻製してもらったピーナッツと美濃屋の柿の種を掛け合わせ、「ウイスキーに合う」新たなおつまみが誕生した。

 

美濃屋あられ製造本舗さんとの出会い

美濃屋あられ製造本舗さんとの最初の出会いは、ネットショップ。当時はビールパッケージに入れるおつまみを探していて、「ビールに合う」おつまみで検索していたところ、美濃屋あられ製造本舗さんの「横濱ビア柿」の存在を知りました。

私たちの事務所も同じ横浜にあるので親近感を抱き、試しに購入してみたところ「これはビールにあう!」となり、定期的にネットショップから仕入れさせていただいていました。

ただ、当時は歓送迎会が多い2〜3月。個人での購入を想定しているネットショップからいきなり100袋単位/高頻度で注文が入るので、美濃屋あられ製造本舗の皆さんは「一体誰がこんなに購入してくるんだ・・・」と不思議に思われていたそうです。

そして先日、在庫が足りない!ピンチ!もう間に合わない!

もう直接行こう、と車で工場兼直売所に行ったところ。

並木「こんにちは!横濱ビア柿をあるだけください」

美濃屋さん「あるだけ・・!?在庫見てきますのでお待ちください。えっと、、何かに使われるんですか?」

並木「いつもネットで買わせていただいていて」

美濃屋さん「もしかして、並木さんですか・・・?」

並木「はい」

美濃屋さん「!!!(あんただったのか〜!!)←美濃屋あられ製造本舗さんの心の声を推測」

 なんてことがありました。

それをきっかけに、お話しさせていただくことが増えました。

現在はコロナ禍なので(2021年4月)、基本的におつまみ生産者さんとは電話やメールでやりとりしています。が、美濃屋あられ製造本舗さんは弊社事務所から近い(横浜市内で30分圏内)距離だったのと、図々しくお願いをした結果、感染対策を万全にした上で工場を見学させていただけることになりました!(歓喜)

とても長くなってしまいましたが、あられの製造過程はなかなか知る機会がないと思いますので、ぜひ楽しみながら読んでいただけると嬉しいです。

いざ、工場探訪に本牧へ!

2021年4月某日。

美濃屋あられ製造本舗さんの会社は横浜本牧、バスでちょっと走ると海が見える、「ザ・横浜」な場所にありました。

4代目社長の小森さん自らご案内いただけるとのことで緊張しましたが、柔らかな物腰と優しい声に癒され、さっそく工場へ!

社長の小森さん。「工場を紹介している感じの写真でお願いします!」とお願いしたところ、こんな素敵な笑顔をいただきました。

「甘じょっぱい香り」で幸せになれる

工場の1Fに足を踏み入れると、工場全体が甘じょっぱい香りで満たされていました。これはあられにつける「たれ」のにおいで、醤油と砂糖が混ざった、あのたまらない香りです。小森さんいわく、一日工場にいるといると身体中が甘じょっぱいにおいになるらしい。なんて幸せな・・・。

そして、目に飛び込んできたのは大きな樽。あられ生地は海外の自社工場で焼いていて、商品の要となる味付けをこの工場で実施しているそうです。

味付けの中でも特に醤油へのこだわりが強く、長野県の醤油会社さんに美濃屋あられ製造本舗さん専用の醤油を作ってもらっているとのこと。商品により味付けが異なるので、製品ごとに醤油、砂糖の組み合わせを変え、絶妙な配合をしているそうです。

ちなみに、あの誰もが知っているであろう永谷園のお茶漬けに入っている「ながい形をしたあられ」は、なんと美濃屋あられ製造本舗さんが作られているそうです。今後お茶漬けを食べるときは、思わず見入ってしまいそうです。

前提知識を教わったところで、早速製造工程を順番に見せていただきました。

まずは、海外の自社工場から届いた出来立てほやほやのあられを、ザザーっと出すところから。

すぐに味をつけるのではなく、ベルトコンベアに乗せてガスバーナーで温めます。その理由は、あたたかい方が味がのりやすいから。 

ベルトコンベアに乗せられた大量のあられ。まだ味がついていないので白いです。

ベルトコンベアで温まったあられは、ベルトコンベアの下に置いてある一斗缶に次々と入っていきます。そこでは、従業員の方が形の悪いあられがないか、注意深く目を光らせていました。

一斗缶にあられが満杯になったら、隣の工程の人に缶を渡します。

缶を受け取った人は、あられをカクカクのボウル「ドラ」に入れて、特殊な配合のたれを追加します。ドラが自動で回るので、5分程度でたれが馴染んできます。

ドラがカクカクなのは、「少し角張っている方が味が均一に馴染むから」なんだと教えていただきました。

 味が充分に絡んだことを確認したら、ドラを傾けてコンベア状の乾燥機に入れていきます。乾燥機内で40分ほど乾燥させていきます。

そして、次の工程。何をしているんだろう・・・?あられをぎゅっぎゅっと押している・・・?

「これは、もみほぐしという行程です」と小森さん。

醤油が濃いため、醤油ダレを乾燥させていく間にあられ同士がくっついてしまいます。機械でほぐすとバリバリに割れてしまうため、手作業でもみほぐしているとのことでした。

ぎゅっぎゅっぎゅっ・・・!

力のいる大変な作業だなというのが、見ているだけでも伝わってきました。

そして最後に、小石や金属などの異物が入っていないか金属探知機で確認し、あられが完成!

 1時間半で300kg(スモークピー柿は一袋40gなので、約7,500袋分・・・!?)のあられが作られるとのことでした。

次は梱包です。

製造は1階で梱包は2階、と分かれているそうで、2階に移動します。

階段横にあるボードに、私たちの名前を書いてくださっている・・・!嬉しくて思わずパシャリ。

2階にあがると、1階の製造工場とは雰囲気がまたガラッと変わり、白基調の床にたくさんの段ボールが。

ここは、パッケージに原材料やアレルギー物質などの成分表示をつける工程。専用の機械を使って、一つひとつパッケージに成分表示を印字していきます。

梱包工場の反対側には、また違った機械がたくさん。

こちらの機械は、1階で作られたあられを上からザーッと流すと、規定のg数まで自動であられが入る仕組みになっているそうです。 

すると、下の部分が空いた、不思議な状態のあられ袋が。

このあと手作業で熱で封をし、1階の製造工程でも実施していた金属探知機の異物チェックをここでも実施し、箱詰めしてついに完成!

 一つのあられを作るまでに、こんなに手間ひまかけられていたなんて・・・完成したあられを見ると、今までの工程が一気に思い出され、感動を覚えました。 

 

「各工程に機械はあるものの、必ず人の手が入るんですね」と感想をお伝えしたところ、小森さんは、「大企業であれば、全自動化も可能かもしれません。しかし、私たちの規模では全自動化はできません。また、私たちのあられは少量多品種。必然的に人の手が必要なんです」とおっしゃっていました。

ひとつひとつ、多くの従業員のみなさんの手によって大切に作られたあられ。見学した後にみるあられは、それまでとはまったくちがったものに見えました。

後編は、代表の小森さんのあられにかける想いと、洋酒パッケージに入れている「スモークピー柿」その他、こだわりのあられの誕生秘話をお伝えします。


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